1、海洋大循環(廃熱)
北極海で冷却された海水は海底に沈降し、深層流を作ってはるか太平洋まで流れていきます。そして、赤道で温められて上昇し(湧昇流)、海面で蒸発することによって熱を大気中に放出して、海水中の温度を保ちます。
蒸発によって高塩分となった海水は、風が作る表層流に乗って北極海に運ばれます。イギリスなど北海道よりも緯度が高いのに温暖なのは、この表層流のお陰です。
その高塩分の海水が北極海で氷結すると、さらに海水中の塩分は高濃度になります。こうして、高濃度でかつ冷やされた海水は、重くなって沈降してくわけです。
このように、海洋大循環は、熱と塩分濃度が関係しているので、「熱塩循環」と呼ばれています。
【戻る】