〈これは一種のエンカウンターグループなのだ〉 島津は、はたと思い至った。 エンカウンターグループとは、本音と本音で交流する人間的出逢い(エンカウンター)により、 自己の変革や成長を促すための場(グループ)のことである。 一九六〇年代後半に、人間性を回復する運動として米国で広がったもので、いわば一種の集団カウンセリングの技法と言ってよい。 このコンサルティング会社は、心理学でいうエンカウンターグループを組織改革の手法および会議推進の手法として応用しているのだ。 島津も、新入社員教育を構成的エンカウンターグループとして運営し、わずか三泊四日で個人もグループも急成長させ、 かつ燃えるような求心力を培った経験がある。 |